講演、講習についてのごあいさつ
早いもので、私がヘアメークという仕事を始めてから30数年が経とうとしています。その間、日本人はもとより多くの外国人モデルや女優さんたちのヘアメークを担当させて いただきました。一人一人違う顔立ちや肌色、肌質に合わせ、いかに美しく輝かせて見せるかが、私たちヘアメークの腕の見せどころ。悩んだり苦しんだりしたことも多々ありましたが、試行錯誤のなかから様々な方法やテクニックを生みだし、今現在に至っています。
多くの経験を経て、今私が改めて考えているのはメークアップとはいったい何なのかということ。私の今までの仕事は、雑誌や広告(ポスターやCF)が中心で、被写体となるモデルや女優さんが、その作品のなかでどんな役割を演じ、撮影されるのかが最も重要なポイントでした。セクシーな女性、清潔感のある女性、キュートな女性、インテリジェンスに満ちた女性など、色々なシチュエーションの中で実に様々な女性像を求められ、ヘアメークのプロとして、それを創りあげていく喜びは大きなものがありました。正直いってこのころは、一般の方々のメークなど、殆ど興味をもっていませんでした。
ところが、2001年の10月以来「ビューティーコロシアム」というTV番組にレギュラー出演させていただくようになってから、一般の女性の方々が、顔やメークに関してどんなに多くの悩みを抱えているかを知り、驚きました。せっかくいい素材をもっていながら、どうやってメークすればいいのかわからない…欠点をどうカバーすればいいのかわからない…など、ほとんどの女性たちが美しくなりたいと思いながら、その方法がわからないままに、なかば諦めにも似たような自己流のメークをして毎日を送っているのです。
こんな女性たちに出逢う度に、私は「一般の女性の方々にももっともっときれいになってほしい!顔で損をして欲しくない!」と、願うようになりました。そして、ハッピーを引き寄せられるような好感度メークをぜひレクチャーしてあげたい!今まで自分が培ってきた技術やセンス、ノウハウを伝えてあげたい!と、強く思うようになったのです。
ほんのちょっとのアドバイスで、女性は見違えるようにきれいになります。
「ビューティーコロシアム」に出演された女性たちを見ても、メーク後は驚くくらいに輝きを増し、表情も生き生きと自信に満ち溢れてくるのがわかります。そんな姿を目にした時、私は心からメークをしてあげて良かったと思えるのです。
美しいメークアップは、女性の内側まで変える力を持っています。自分の魅力を引き出すメークアップを知ることで、一人でも多くの女性がハッピーな毎日を送れるようになったら、どんなに素敵なことか…。
私は今、少しでもそのお手伝いができればと願っています。それがヘアメークアップアーティストとしての、本当の喜びだと感じるようになったからです。
ヘアメークアップアーティスト 三上 宏幸