2009 年 5 月 29 日

カズさん

尊敬している画家、「中川一政」を自分の中で、勝手にそう呼ばせてもらっている(笑)

享年は97歳11ヶ月。カズさんは長生きした。

人生の最後の最後まで、絵筆を持っていたのだと思う。

カズさんに師はいない。

カズさんは独学だ。

絵の他に、書や陶芸などもあるけれど、全く器用さを感じない。出さないって言った方が正しいのか?

だけど、だからこそ、とてつもなく素晴らしい!

自分が絵を描く時は、左手で描いてみようかな?って思うぐらいだ。

器用さをまともに露呈した作品ほど、つまらないモノはない。工芸品ならまた、別だけれど。

カズさんは<己>の<感性><感情>の<沸点>の中、モノを<捉え>ようとしている。カタチも色も空間も。

武骨だけれど、それゆえの力強さとパッションがある。血が通っている。

己と戦っている。己とは何ぞや!ってぐらいに。

目を見開き真摯にモノを見つめている。向き合っている。

駒ヶ岳、薔薇、向日葵、福浦港…粘り強く、何度も何度も描いている。

カズさんの絵には、それぞれにお手製の額縁が付いている。手描きの模様が施されている。これがいい!

真鶴にある、カズさんの美術館。何度、通ったことだろう?

カズさんが詠んだ詩がある。

「自負」

われは石なり

道に落ちたる石也

人 手に取れば玉となり

人 手をふれざればただの石にすぎず

われは石となり居て嬉しかりけり

人のひろひて玉となるまで

どうですか?いいと思いませんか~!?グッと来ます!

カズさんは、私がカズさんを思い出す度、私に常に勇気を与えてくれる。

こんなふうに生きたいと思える、ただひとりの先輩だ。

三上宏幸

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